体のシグナルに耳を傾ける

横浜マラソンの前日受付に行った。日本大通りが最寄りだったのだが、間違えてみなとみらいで降りてしまった。みなとみらいには夜景、観覧車、ウォーターフロント、若さ、カップル、大学生と、この世の幸せのあらかたが詰め込まれていて、ちょっと面食らってしまう。20時で受付終了のブースに19時半ごろ滑り込む。ボランティアスタッフさんたちもさすがに暇を持て余していて、けだるい感じが学園祭3日目みたいだった。

渋谷方面の電車に揺られていると突然、大きな笑い声が聞こえた。何事かと思って振り向くと、3~4匹の白人ゾンビがいい感じに仕上がっていた。ハロウィンって10月の最終土日だったっけか。中目黒で日比谷線に乗り換えると、隣の席には悪魔ちゃん(?)のような女性が一心不乱に何かをスマホに打ち込んでいる。東西線を経て門前仲町で降りる。家に向かって歩く途中、裏路地のスナックのレディたちが、カボチャっぽい色の服装で客引きをしていた。飾りカボチャの販売成績が思ったより振るわなくて、先週のMTGで問屋さんからちくっと皮肉られたことを思い出した。

最近、iPhoneを触らないようにしている。最近流行りのデジタルデトックスでもあるけど、そんな高尚な意志だけでiモード以来のケータイ中毒を克服できたわけではない。iPhoneを触っていると、指先がいやーな感じに痺れるのだ。今年の5月、東京から青森まで自転車でツーリングした際、無理な姿勢がたたって末梢神経が傷ついてしまったのだけど、それ以来指先を触れるものに敏感になってしまって、iPhoneを触るたびに罰ゲームのような気持ちになってしまう。愛煙家がある日突然、タバコがちっともおいしくなくなって、スッと禁煙できてしまうことがあると聞くけれど、それに近いのかもしれない。